週明け11日の香港株式市場でハンセン指数は3営業日続伸。終値は前営業日比1.14%高の28965.29ポイントだった。H株指数は1.26%高の11431.62ポイント。メインボードの売買代金は概算で1091億9000万HKドル。
ハンセン指数は小高く寄り付き、段階的に上げ幅を拡大。8日発表された米11月雇用統計を受け、米景気が順調に拡大する一方で利上げは緩やかなペースにとどまるとの見方が広がり、投資家がリスク選好姿勢を強めた。中国本土市場の上昇も安心感を誘い、ハンセン指数は上値抵抗として意識された29000ポイントに迫る水準で引けた。年末にかけて中国金融市場の流動性がひっ迫するとの懸念がくすぶったものの、中国人民銀行(中央銀行)によるきょうの公開市場操作が今月に入って初の供給超過となったこともあり、警戒感が和らいだ。セクター別では、保険や本土系銀行、電子・IT、カジノが高い半面、内需関連や証券の一角がさえない。
ハンセン指数構成銘柄では、ハイテク株のテンセント(
00700)、瑞声科技(
02018)、舜宇光学科技(
02382)が続伸。国際金融株のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)、生保大手の中国平安保険(
02318)は金利上昇が業績を押し上げるとの思惑買いが入ったもよう。銀河娯楽(
00027)とサンズ・チャイナ(
01928)はマカオのカジノに対する証券会社の強気判断を手掛かりに買われた。半面、前週末に上げた碧桂園(
02007)、恒安国際集団(
01044)、中国旺旺(
00151)が反落した。
H株では、空運の中国南方航空(
01055)、通信機器の中興通訊(
00763)、石炭のエン州煤業(
01171)が高い。鉄道車両メーカーの中国中車(
01766)は大幅に続伸した。一方、江蘇高速道路(
00177)、青島ビール(
00168)、広州富力地産(
02777)が下落した。