2017-12-11 |
香港/マーケット/証券 |
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【相場見通し】買い優勢か、米雇用統計を好感 利上げペースの緩和見込む
週明け11日の香港市場は買いが優勢か。米雇用統計の結果を受け、米金融当局が利上げを急がないとみた投資家がリスク選好姿勢を強めると予想する。8日発表された米11月雇用統計で、非農業部門の雇用者数が市場予想以上に増える一方、平均時給の伸びは予想を下回った。NY市場では、米景気が順調に拡大するものの利上げは緩やかなペースにとどまるとの見方が広がり、ダウ平均とS&P500が史上最高値を更新。ハイテク株主体のナスダック総合も3日続伸した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は国際金融株のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)、生保大手の中国平安保険(
02318)、中国携帯通信最大手チャイナ・モバイル(
00941)などが香港終値を上回って引けた。
一方、中国では政府と共産党が18年の経済運営方針を決める「中央経済工作会議」を月内に開く見通し。供給側構造改革や住宅制度改革、国有企業の混合所有制改革の進展を見込む買いが入りそうだ。半面、同会議では引き続き金融リスク抑制が主要議題の一つになりそうだ。年末にかけて中国金融市場の流動性がひっ迫するとの懸念が根強い。ハンセン指数が50日移動平均(8日終値時点で28755.75ポイント)から節目の29000ポイントのレンジで伸び悩む展開がありそうだ。