8日の香港市場は、強弱材料が入り混じるなか神経質な展開か。前日のNY市場でダウ平均が3日ぶりに反発したほか、ナスダック総合が続伸した。香港市場でテンセント(
00700)などハイテク株が前日に大きく反発したが、米市場でIT主力株が堅調に推移したことが引き続き好感されそうだ。原油先物相場の反発も関連銘柄の買い材料になろう。半面、中国当局による金融市場への監督強化や、年末に向けた資金需給の引き締まりへの警戒感が根強く、依然として相場の重荷になると予想する。本土と香港の短期金利が高止まりする中、ハンセン指数は28100ポイントを下値支持にしばらくはもみ合いの相場が続き、本格的な反発は資金ひっ迫が解消される来年初めになるとの見方も浮上している(『香港経済日報』)。
きょうから週末にかけて中国では11月の貿易統計、物価統計、米国では11月の雇用統計が発表される。米中イベントを前に投資家が積極的な売買を控える可能性がある。きょう発表予定の11月の中国貿易統計の市場予想は、輸入が前年同期比5.3%増、輸出が同13.0%増。結果次第では相場のボラティリティが高まる可能性がある。
なお、7日の香港株の米国預託証券(ADR)は、IT大手のテンセント(
00700)、本土国有銀行の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、アジア生保のAIAグループ(
01299)、本土保険大手の中国平安保険(
02318)が香港終値を上回った半面、欧州金融大手のHSBC(
00005)、香港銀行のハンセン銀行(
00011)、石油メジャーのCNOOC(
00883)などが下回って引けた。