7日の香港株式市場でハンセン指数は3日ぶりに反発。終値は前日比0.28%高の28303.19ポイントだった。H株指数は0.11%安の11150.73ポイント。メインボードの売買代金は概算で1209億7000万HKドル。
ハンセン指数は方向感に乏しかった。前日に続落して今年最大の下げ幅となった後とあって、買い優勢でスタートしたものの、中国本土相場が軟調に推移するなか、中国当局による金融市場への監督強化や、年末に向けた資金需給の引き締まり観測への警戒感、香港と中国本土の短期金利の上昇などが投資家心理を冷やした。指数は前場に一時、マイナス圏に沈んだが、前日に売り越しとなった相互取引制度を通じた本土投資家による香港株の売買が買い越しに転じるなか、再びプラス圏に浮上。後場中盤にかけて28400ポイント台まで上げ幅を拡大したが、勢いは続かず、結局、28300ポイント付近できょうの取引を終えた。
ハンセン指数構成銘柄では、IT大手のテンセント(
00700)やスマートフォン用カメラモジュール大手の舜宇光学科技(
02382)、アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)といったハイテク銘柄がそろって反発。前日のNY市場でハイテク株主体のナスダック総合が4営業日ぶりに反発したことなどが好感された。本土保険大手の中国平安保険(
02318)、衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)、マカオカジノの銀河娯楽(
00027)やサンズ・チャイナ(
01928)なども買われた。半面、朝方買われていた自動車メーカーの吉利汽車(
00175)が大幅続落。大手通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)やチャイナ・モバイル(
00941)、大手総合不動産デベロッパーの碧桂園(
02007)、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)なども売られた。
H株では、自動車メーカーの広州汽車集団(
02238)が高い。ビール大手の青島ビール(
00168)や大手通信機器メーカーの中興通訊(
00763)も買われた。本土保険株の中国太平洋保険(
02601)や中国人民保険(
01339)もしっかり。半面、自動車メーカーの東風汽車集団(
00489)や長城汽車(
02333)が安い。通信キャリア大手のチャイナ・テレコム(
00728)やセメント大手の安徽コンチセメント(
00914)、航空大手の中国国際航空(
00753)も売られた。