6日の香港市場は買いが先行か。5日のNY市場では主要3指数がともに下落したものの、種別S&P500種株価指数の全11種のうち「IT」が唯一上昇した。香港市場でも、このところ売られて相場の重荷となっていたハイテク株が見直されると予想する。ハンセン指数は前日に反落して下値抵抗とされる28800ポイントに接近し、終値ベースで11月6日以来1カ月ぶりの安値圏にあるだけに、自律反発狙いの買いも入りやすい。一方、中国本土市場では5日に上海総合指数が続落したが、金融株やエネルギー資源株は上昇しており、香港H株のつれ高がありそうだ。
もっとも、買い一巡後は上値の重さが目立ちそうだ。市場では中国当局による金融市場への監督強化への警戒感が根強い上、短期金利の高止まりが懸念されている。足元で上海銀行間取引金利(SHIBOR)3カ月物は2年8カ月ぶり高値水準、香港銀行間取引金利(HIBOR)3カ月物は5年ぶりの高値水準にある。また、あすから今週末にかけて中国の11月の外貨準備高、貿易統計、物価統計が相次いで発表される。中国景気の動向を確認したいとして投資家が積極的な売買を控える可能性がある。
5日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。保険株のAIAグループ(
01299)と中国平安保険(
02318)、香港公益株の中電控股(
00002)などが香港終値を上回った半面、欧州の銀行最大手HSBC(
00005)、中国石油メジャーのCNOOC(
00883)、香港コングロマリットの長江和記実業(
00001)などは下回って終えている。