5日の香港株式市場でハンセン指数は反落。終値は前日比1.01%安の28842.80ポイントだった。H株指数は0.29%安の11484.69ポイント。メインボードの売買代金は概算で1018億6500万HKドル。
ハンセン指数は終始マイナス圏で推移し、終盤に下げ幅を急拡大して引けた。終値は心理的節目の29000ポイントを割り込み、11月6日以来1カ月ぶり安値圏に沈んだ。前日のNY市場でハイテク株主体のナスダック総合株価指数が大幅に続落し、香港市場でもハイテク株が売られて相場を押し下げた。中国本土相場の下落も地合いを悪化させた。中国人民銀行(中央銀行)が3営業日連続で公開市場操作(オペ)を見送った上、香港ドルの香港銀行間取引金利(HIBOR)の高止まりも投資家心理を冷やしたもよう。セクター別では、ITやカジノ、自動車が上昇した半面、エネルギー資源や建設が下落した。
ハンセン指数構成銘柄では、中国IT大手のテンセント(
00700)とスマートフォン光学部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)の下げがきつい。音響部品メーカーの瑞声科技(
02018)も売られた。保険株のAIAグループ(
01299)と中国平安保険(
02318)、取引所運営の香港証券取引所(
00388)の下落も重荷だった。半面、石炭株の中国神華能源(
01088)、石油株のCNOOC(
00883)が買われ、一定の下支えとなった。香港コングロマリットのワーフ(
00004)と同社から分離した九龍倉置業地産(
01997)が続伸した。
H株指数構成銘柄では、前日に組み入れられた広州汽車集団(
02238)や、中国の保険大手である中国人民保険(
01339)が大きく反落した。不動産大手の万科企業(
02202)も安い。一方で交通インフラ建設の中国交通建設(
01800)、中国鉄建(
01186)、中国中鉄(
00390)がそろって上げた。