1日の香港株式市場でハンセン指数は5日続落。終値は前日比0.35%安の29074.24ポイントだった。H株指数は0.23%安の11449.43ポイント。メインボードの売買代金は概算で1504億6000万HKドル。
ハンセン指数は米株高の流れを引き継ぎ高くスタートしたものの、勢いは続かなかった。前場は自律反発を狙った買いと、資金需給の引き締まりを警戒する売りが交錯し、前日終値を挟んだ一進一退の展開だったが、後場はおおむねマイナス圏でもみ合った。香港と中国本土の短期金利の上昇が重しとなった。香港銀行間取引金利(HIBOR)も1カ月物が再び1%を超え、上海銀行間取引金利(SHIBOR)は中長期物の上昇基調が続いた。一方、中国人民銀行(中央銀行)はきょうの公開市場操作(オペ)を見送り、銀行間市場の資金の出入りはリバースレポ(売り戻し条件付き債券購入)の償還に伴い400億元の吸収となった。本土市場が総じて軟調に推移したことも投資家心理を冷やし、ハンセン指数は結局、終値ベースで11月16日以来、2週間ぶり安値を更新して終えた。
ハンセン指数構成銘柄では、IT大手のテンセント(
00700)が続落し、相場の重しとなった。12月4日のハンセン指数構成銘柄の入れ替えを控え、ウエートが引き下げられるテンセントはファンドによる売り圧力が強まったとみられる。アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)、本土保険株の中国平安保険(
02318)も高寄り後に下げに転じた。豚肉大手の万洲国際(
00288)、石油メジャーのシノペック(
00386)、4日からハンセン指数構成銘柄から除外されるキャセイ・パシフィック(
00293)が売られたほか、金利上昇を嫌気して新世界発展(
00017)、恒基兆業地産(
00012)など香港不動産デベロッパーが下落した。半面、11月のマカオカジノ収入の予想上振れを好感して銀河娯楽(
00027)、サンズ・チャイナ(
01928)が買われた。不動産系コングロマリットのワーフ(
00004)と同社から分離上場した九龍倉置業地産(
01997)、港湾運営の招商局港口(
00144)が逆行高を演じた。
H株では、鉄鋼のアンガン・スチール(
00347)、産金の紫金鉱業集団(
02899)、霊宝黄金(
03330)、非鉄金属の江西銅業(
00358)、洛陽モリブデン(
03993)の下げがきつい。半面、不動産の広州富力地産(
02777)、万科企業(
02202)の上昇が目立った。石炭のエン州煤業(
01171)、風力発電設備の新疆金風科技(
02208)、医薬の山東新華製薬(
00719)、国薬控股(
01099)が買われた。