1日前場の香港株式市場でハンセン指数は5日続落。前場終値は前日比0.13%安の29138.74ポイントだった。H株指数は0.17%高の11495.26ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で769億HKドル。
ハンセン指数は方向感に欠けた。米株高の流れを引き継ぎ高くスタートしたものの、ほどなくしてマイナス圏に沈み、その後は前日終値を挟んだ一進一退の展開。自律反発を狙った買いと、資金ひっ迫を警戒する売りが交錯した。中国人民銀行(中央銀行)はきょうの公開市場操作(オペ)を見送り、銀行間市場の資金の出入りはリバースレポ(売り戻し条件付き債券購入)の償還に伴い400億元の吸収となった。上海銀行間取引金利(SHIBOR)は中長期物の上昇基調が続いており、香港銀行間取引金利(HIBOR)も1カ月物が再び1%を超えた。本土市場が総じて軟調に推移したことも投資家心理を冷やしている。
個別では、IT大手のテンセント(
00700)が続落し、相場の重しとなった。12月4日のハンセン指数構成銘柄の入れ替えを控え、ウエートが引き下げられるテンセントはファンドによる売り圧力が強まっていると指摘する声がある。アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)も高寄り後に下げに転じた。豚肉大手の万洲国際(
00288)が売られたほか、前日に高かった香港銀行株の東亜銀行(
00023)や中銀香港(
02388)が反落した。半面、11月のマカオカジノ収入の発表を控えて銀河娯楽(
00027)、サンズ・チャイナ(
01928)が大幅逆行高。ワーフ(
00004)、恒隆地産(
00101)など香港不動産関連の一角も堅調だった。