21日の香港市場は、根強い先高観を背景に買いが先行か。前日の中国本土と欧米の株式相場が上昇したことで、投資家がリスクを取りやすくなると予想する。20日の上海総合指数は5営業日ぶりに反発。中国の金融当局が前週末に公表した「金融機関の資産管理業務の規範化に向けた指導意見(草案)」を受け、週明け20日のA株市場で監督強化が警戒されたものの、政策の不透明感が薄らいだとの見方から銀行株の一角が買われ、相場を押し上げた。同日のNY市場でも主要3指数がそろって反発した。ナスダック総合は先週木曜日に付けた史上最高値まで0.04%に迫った。
ただ、ハンセン指数は2007年12月以来の高値圏にあるだけに利益確定を目的とした売りが出やすい。17日に付けた取引時間中の高値(29341.92ポイント)を超える水準で上値が伸び悩む展開がありそうだ。また、石油輸出国機構(OPEC)総会を30日に控え、20日のNY市場で原油先物相場が反落しており、関連銘柄の売り材料となろう。
20日の香港株の米国預託証券(ADR)はHSBC(
00005)やテンセント(
00700)、AIAグループ(
01299)、中国工商銀行(
01398)など大型株が総じて香港終値を上回った。半面、石油株のCNOOC(
00883)、香港不動産デベロッパーの恒基兆業地産(
00012)は下回って引けた。