週明け20日の香港市場は前週末の欧米株安の流れを引き継ぎ売り優勢で始まるか。17日の欧州市場はロンドン株とドイツ株がそろって反落した。同日の米株市場ではダウ平均が反落。前日に大きく上げた反動で売りが広がったほか、米税制改革の不透明感も買い手控えにつながった。ハイテク株の比率が高いナスダック総合が安く終えたことも香港市場でのIT・ネット関連銘柄の売りを誘いそうだ。ハンセン指数は足元で約10年ぶりの高値水準にあり、目先の利益を確定する売りが出やすい状況にもある。
もっとも売り一巡後は底堅い展開が予想される。中国本土から相互取引制度を通じて香港市場に投資する「南向き」資金は前週半ば以降に香港株の買越額が再び増加傾向に転じていることなどが、相場を下支えすると予想する。市場では中国IT大手のテンセント(
00700)やアジアの生保大手AIAグループ(
01299)など業績好調の優良銘柄がけん引し、ハンセン指数は11月末にかけて29500ポイントを試すとの見方も出ている。
なお17日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。テンセント、欧州金融大手のHSBC(
00005)、中国の通信キャリア大手のチャイナ・モバイル(
00941)などが香港終値を上回った。半面、AIAグループ、本土商業銀行大手の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)などが下回って終えた。