17日前場の香港株式市場でハンセン指数は続伸。前場終値は前日比0.80%高の29250.09ポイントだった。H株指数は1.12%高の11663.37ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で660億9000万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付いた後に上げ幅を広げ、一時は今週14日に付けた9年11カ月ぶり高値(29320.03ポイント)を更新。米株高の流れを引き継ぎ、買い優勢で推移した。前日に続きIT大手のテンセント(
00700)の上昇が指数を押し上げたほか、このところ総じて軟調だった本土銀行株が買い戻され、相場をけん引した。本土から相互取引制度を通じて香港市場に投資する「南向き」資金は、今週半ばから香港株の再び買越額が増加傾向に転じ、週前半の調整を経て本土マネーの押し目買いに入ったもよう。ただ、上海総合指数が4日続落するなど、軟調な本土市場が重しとなり、上値では伸び悩んだ。
個別では、テンセントは上場来高値を更新し、400HKドルの大台に乗せた。4大国有銀行の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)がそろって3%近い上昇。保険のAIAグループ(
01299)、中国平安保険(
02318)が続伸したほか、通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)、10月旅客数が6%増加した香港航空大手のキャセイ・パシフィック(
00293)が買われた。半面、前日に分離上場する九龍倉置業地産(
01997)株の現物配当が権利落ちしたワーフ(
00004)が大幅に続落。石油メジャーのシノペック(
00386)、豚肉世界大手の万洲国際(
00288)が逆行安。本土のコンテナ荷役料の引き下げ見通しが引き続き嫌気されて招商局港口(
00144)も続落した。