16日の香港株式市場でハンセン指数は3日ぶりに反発。終値は前日比0.58%高の29018.76ポイントだった。H株指数は1.06%高の11533.96ポイント。メインボードの売買代金は概算で1138億7300万HKドル。
ハンセン指数は高くスタート。前日に続落して7営業日ぶり安値で引けた後だけに、金融株やハイテク株を中心に買い戻しが優勢だった。前日下げた中国IT大手のテンセント(
00700)が上昇し、相場をけん引。中国本土市場との相互取引制度を通じた香港株売買も買い越しが続き、投資家心理の支えとなった。ハンセン指数は終値で前日に割り込んでいた心理的節目の29000ポイントを回復。ただ、同水準を超える場面では上値が伸び悩んだ。前日の欧米株安や、きょうの軟調な上海総合指数が警戒されたもよう。セクター別では保険やIT・ハイテク、セメントが買われた半面、エネルギー資源、港湾、通信が売られた。
ハンセン指数構成銘柄では、2017年7−9月期決算が市場予想を上回る増益だったテンセントが反発した。前日安かったスマートフォン部品メーカーの瑞声科技(
02018)も買い戻された。保険株の上昇が目立ち、クレディ・スイスが目標株価を大幅に引き上げた中国平安保険(
02318)が5.56%高。中国人寿保険(
02628)、AIAグループ(
01299)も買われた。一方、港湾大手の招商局港口(
00144)が7.25%安と急落。中国当局が来年に多数の港湾が輸出入コンテナ荷役料を引き下げる見通しを明らかにしたと伝わり、嫌気された。ワーフ(
00004)はきょうが九龍倉置業地産(
01997)株の現物配当の権利落ち日に当たり、続落した。
H株では、新華人寿保険(
01336)など本土保険株が軒並み反発。セメントメーカーの中国建材(
03323)と中国中材(
01893)、空運の中国南方航空(
01055)と中国国際航空(
00753)も大きく買われた。半面、空港運営の北京首都国際機場(
00694)、アルミ精錬大手の中国アルミ(
02600)の下げがきつい。発電設備メーカーの東方電気(
01072)、上海電気集団(
02727)も下げた。