16日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日続落。終値は前日比0.10%安の3399.25ポイントだった。深セン成分指数は0.66%高の11537.96ポイントと反発。上海、深セン両市場の売買代金は概算で4907億7300万元。
上海総合指数は安寄りで始まると、前日終値を挟んだもみ合いで方向感を欠く展開となった。朝方に中国人民銀行(中央銀行)が公開市場操作を通じて3100億元の資金供給を行ったことが伝わり、プラス材料になった半面、今週前半から続く中国経済の減速への懸念がくすぶるなか、相互取引制度を通じた香港投資家による売買の売り越しが続いており、相場の重しになった。中盤以降はプラス圏で推移する場面が多かったものの、終盤に再びマイナス圏に沈むと、結局、心理的節目の3400ポイントをわずかに下回ってきょうの取引を終えた。
A株市場では、中国工商銀行(
601398)や中国農業銀行(
601288)などの銀行株が総じて売られ相場の下げを主導。銀行の不動産開発への貸付限度額が縮小されると伝わったことが嫌気された。東方証券(
600958)や華泰証券(
601688)などの証券株、中国神華能源(
601088)などの石炭株も売られた。石油株のペトロチャイナ(
601857)ややシノペック(
600028)もさえなかった。半面、中国平安保険(
601318)や中国太平洋保険(
601601)などの保険株が軒並み高となり相場を下支えした。酒造株の貴州茅台酒(
600519)や瀘州老窖(
000568)、IT・ハイテク株の科大訊飛(
002230)や京東方科技集団(
000725)、「5G」関連株の中興通訊(
000063)も大幅に上昇した。
上海B株指数は0.11%安の349.62ポイント、深センB株指数は0.14%安の1215.48ポイントとともに3日続落した。