16日の香港市場は、欧米株安と原油安を嫌気する売りが先行も下値が堅い展開か。15日のNY市場で原油先物相場が続落。アジアや欧州の株式相場が下げるなかでダウ平均も続落し、10月19日以来約1カ月ぶりの安値で引けた。一方、中国では今週に入り中国人民銀行(中央銀行)が公開市場操作を通じて資金を供給しているものの、短期金利の上昇傾向が続いている。週初に発表された経済指標が振るわなかったこともあって、投資家がリスク回避姿勢を強めそうだ。
もっとも、時価総額が大きいテンセント(
00700)に四半期業績を好感する買いが入り、ハンセン指数を下支えする展開がありそうだ。テンセントが15日大引け後発表した2017年7−9月期決算は純利益が前年同期比69.1%増の180億600万元となり、市場予想を上回った。ハンセン指数は20日移動平均(15日大引け時点で28614.58ポイント)が下値抵抗線となりそうだ。15日の香港株の米国預託証券(ADR)は、テンセント(
00700)やHSBC(
00005)が香港終値を上回った半面、大手商業銀行の中国建設銀行(
00939)と中国工商銀行(
01398)、アジア基盤の保険会社AIAグループ(
01299)などが下回って引けた。