15日の香港株式市場でハンセン指数は続落。終値は前日比1.03%安の28851.69ポイントだった。H株指数は1.63%安の11412.75ポイント。メインボードの売買代金は概算で1151億4000万HKドルと、大商いとなった。
ハンセン指数は前日の米株安の流れを引き継ぎ安く寄り付くと、終始マイナス圏で推移した。指数は前日まで9年11カ月ぶりの高値水準にあったことから利益確定売りが出やすい環境。加えて、前日に中国本土で発表された経済指標が悪化したことや、14日に国際エネルギー機関(IEA)が発表した17年と18年の世界の原油需要見通しが下方修正されたことなどが嫌気されるなか、指数は序盤以降、節目の29000ポイントを下回った。中盤はおおむね28900ポイント台前半での値動きを続けたが、終盤に再び下げ幅を広げると、結局、7営業日ぶりの安値を付けてきょうの取引を終えた。
個別では、石油株のペトロチャイナ(
00857)やCNOOC(
00883)が安い。自動車メーカーの吉利汽車(
00175)、朝方に買われていたアジア生保のAIAグループ(
01299)、本土保険大手の中国平安保険(
02318)や中国人寿保険(
02628)、本土4大商業銀行の中国工商銀行(
01398)や中国建設銀行(
00939)なども売られ、指数を押し下げた。きょう17年7−9月期決算を発表するIT大手のテンセント(
00700)もさえなかった。半面、電力大手の華潤電力控股(
00836)が高い。香港を代表するコングロマリットの長江和記実業(
00001)や香港電力持ち株会社の中電控股(
00002)も買われた。
H株では、新エネ車関連のBYD(
01211)が安い。当局が18年にも新エネルギー車の生産許可の交付を再開すると伝わり、競争激化や需給悪化への懸念が嫌気された。新華人寿保険(
01336)や中国太平洋保険(
02601)、中国人民財産保険(
02328)などの保険株も総じて売られた。セメント大手の安徽コンチセメント(
00914)や鉄道車両メーカーの中国中車(
01766)も軟調だった。H株指数構成銘柄で上昇したのは中国国際航空(
00753)と万科企業(
02202)の2銘柄だけだった。