2017-11-14 |
香港/マーケット/証券 |
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【相場見通し】神経質な展開か、中国景気懸念と根強い先高観交錯
14日の香港市場は、強弱材料が入り交じり神経質な展開か。13日大引け後に中国人民銀行(中央銀行)が発表した10月の金融統計は、広義のマネーサプライM2の伸び率と人民元建て貸付残高増加額がともに市場予想を下回った。足元の中国景気に対する懸念が強まれば、中国本土系の銘柄を中心に売りが出てハンセン指数の重荷となりそうだ。きょう午前発表の鉱工業生産など中国の10月主要経済指標の結果が注目される。
もっとも、中国本土市場と香港市場の先高観は根強い。上海総合指数が前日まで6連騰するなか、相互取引制度を通じて本土から流入する資金が香港の株式相場を支えている。一方、13日のNY市場ではダウ平均が3営業日ぶりに反発するなど主要3指数がそろって上昇しており、投資家心理の支えとなろう。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。中国IT大手テンセント(
00700)や携帯通信最大手チャイナ・モバイル(
00941)、生保大手の中国平安保険(
02318)が香港終値を上回った半面、銀行株のHSBC(
00005)と中国建設銀行(
00939)、香港不動産投資部門の九龍倉置業地産(
01997)を23日に分離上場するワーフ(
00004)が下回って引けた。