25日の香港市場は前日の米株高の流れを引き継ぎ反発スタートか。24日の米NY市場は主要3指数がそろって反発。ダウ平均は好決算を発表した銘柄が買われたほか、米金利上昇を好感した金融株が軒並み高となり、史上最高値を更新した。新型スマートフォン「iPhone X」の年内出荷量が当初計画の約半分にとどまる見通しと伝わった米アップルは売りが先行したものの、上昇して終えた。香港市場では、前日に下値抵抗と意識される20日移動平均(24日大引け時点で28199.69ポイント)を割り込んだまま取引を終えており、安値拾いの買いが入りやすい状況。週末にかけて本土主要銘柄の四半期決算の発表が続くなか、好決算や好業績期待なども相場を下支えすると予想する。
一方、上値を追う動きは限られるか。米長期金利の上昇が続いており、香港を含むアジア新興国市場からの資金流出への懸念が根強い。また、きょう日本時間午後0時45分に中国共産党の新指導部が発表され、習近平総書記(国家主席)が記者会見を行う。新指導部への期待が高まる可能性はあるが、改めて政策が打ち出される公算は小さく、重要イベント通過後の売りが膨らむことも考えられる。
なお、24日の香港株の米国預託証券(ADR)は、中国IT大手のテンセント(
00700)、アジア生保のAIAグループ(
01299)、本土保険大手の中国平安保険(
02318)、本土4大商業銀行の中国建設銀行(
00939)などが香港終値を上回った一方、香港大手銀のハンセン銀行(
00011)、香港都市ガス独占事業者のホンコン・チャイナガス(
00003)などが下回って引けた。