24日の香港市場は売り優勢で始まるか。きょう中国共産党大会が閉幕し政治イベント通過で政府資金による買い支え期待が後退するとみられるほか、新興国市場からの資金流出懸念などが引き続き相場の重しになりそうだ。このほか、23日の米株式市場は6連騰の後とあって高値警戒感から利益確定売りが広がり7日ぶりに反落した。ハイテク株の比率が高いナスダック総合が下落に転じたことも、香港市場での関連銘柄への売りを誘うだろう。23日の香港株の米国預託証券(ADR)は時価総額の大きいHSBC(
00005)、テンセント(
00700)や、本土商業銀行大手の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、シノペック(
00386)などがそろって香港終値を下回った。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約30ポイント下回る水準で寄り付くことになる。
もっとも下値では底堅く推移しそうだ。中国本土系銘柄の四半期決算の発表が続くなか、好決算や好業績期待などが相場を下支えすると予想する。26日には本土金融大手の中国建設銀行(
00939)や中国人寿保険(
02628)などの決算発表がある。