20日の香港株式市場でハンセン指数は反発。終値は前日比1.17%高の28487.24ポイントだった。H株指数は1.77%高の11558.35ポイント。メインボードの売買代金は概算で967億2200万HKドル。
ハンセン指数は反発して寄り付いた後、終始プラス圏で推移した。NY市場でダウ平均が4日連続で過去最高を更新したことを受けて投資家心理が改善し、前日に急落した反動で買い戻しが優勢。本土市場で安く始まった上海総合指数が切り返し、その後プラス圏で堅調に推移したことも好感され、ハンセン指数は次第に上げ幅を広げた。終盤に10日移動平均(大引け時点で28489.08ポイント)を回復し、28500ポイントに乗せる場面もあったが、高値警戒感が依然として根強く、結局は10日移動平均をわずかながら割り込んで引けた。
ハンセン指数構成銘柄では、4大国有銀行の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)や保険大手の中国平安保険(
02318)など本土金融株が上昇を主導。前日に下げがきつかった自動車メーカーの吉利汽車(
00175)が大きく反発したほか、乳製品メーカーの中国蒙牛乳業(
02319)が高い。上海市トップが自由貿易試験区から一段と規制を緩和する「自由貿易港」の設立を計画していると言及したことを受け、港湾運営の招商局港口(
00144)も物色された。半面、AIAグループ(
01299)が逆行安。きょう朝方に発表した2017年第3四半期(2017年6−8月)の新契約価値(VONB)が前年同期比20%増とおおむね予想通りだったが、当面の材料出尽くし感から売られた。台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)、長江グループ系の長江インフラ(
01038)、長江実業集団(
01113)、中国石油メジャーのCNOOC(
00883)も軟調だった。
H株では、CLSAが強気判断でカバレッジを開始した洛陽モリブデン(
03993)が約12%の大幅高。中国建材(
03323)、中国中材(
01893)、安徽コンチセメント(
00914)などセメント株が大幅続伸。自動車メーカーの広州汽車集団(
02238)、BYD(
01211)、クリーンエネルギーの新天緑色能源(
00956)、風力設備メーカーの新疆金風科技(
02208)も高い。H株指数を構成する40銘柄のうち、変わらずの国薬控股(
01099)を除き、39銘柄が上昇した。