17日の香港株式市場でハンセン指数は小幅ながら4営業日続伸。終値は前日比0.02%高の28697.49ポイントだった。H株指数は0.30%安の11568.31ポイント。メインボードの売買代金は概算で838億7900万HKドル。
ハンセン指数は方向感に乏しく、前日終値を挟んだ一進一退の展開。米株高の流れを引き継ぎ高くスタートしたものの、前日終値が2007年12月11日以来、9年10カ月ぶりの高値を更新しただけに、利益確定売りが重しとなった。前場後半から後場序盤までは小高い水準で推移したが、上値の重さが目立った。本土市場で上海指数が小幅安で終わったこともあり、後場半ば以降は前日終値付近の狭いレンジでもみ合った。堅調な中国の9月物価、金融統計や世界的な株高を受けた相場の先高観が投資家心理を支え、下値は堅かった一方、あす開幕の中国共産党大会、週後半に予定されている中国の7−9月期GDPなど重要経済指標の発表を前に、様子見気分が相場を重くした。
ハンセン指数構成銘柄では、週後半に2017年6−8月期新契約価値などの主要指標を発表するアジア生保のAIAグループ(
01299)が買われ、相場を支えた。台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)、アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)が大幅続伸。長江実業集団(
01113)、新世界発展(
00017)など香港デベロッパーは後場から上げ幅を拡大した。半面、香港政府が株式売買にかかる取引税について、現段階で見直す考えはないと伝わり、前日に大幅高の香港証券取引所(
00388)が反落。乳製品メーカーの中国蒙牛乳業(
02319)、電力大手の華潤電力控股(
00836)、大手国有銀行の中国工商銀行(
01398)も安い。
H株では、2017年1−9月期決算の増益見通しを発表した江西銅業(
00358)が高い。風力発電設備の新疆金風科技(
02208)、大手発電設備メーカーの東方電気(
01072)、証券会社が強気判断を示した招商銀行(
03968)の上昇が目立った。半面、原薬メーカーの山東新華製薬(
00719)、中国ネット専業保険最大手の衆安在線財産保険(
06060)が売られたほか、航空大手の中国国際航空(
00753)、医薬品卸売り最大手の国薬控股(
01099)、本土不動産大手の万科企業(
02202)、鉄道関連の中国中車(
01766)、中国中鉄(
00390)がさえない。