週明け16日の香港株式市場でハンセン指数は3営業日続伸。終値は前営業日比0.76%高の28692.80ポイントだった。H株指数は0.72%高の11602.92ポイント。メインボードの売買代金は概算で1032億8000万HKドルと、1000億HKドルの大台を超えた。
ハンセン指数は高く寄り付き、売買代金が膨らむなかで堅調に推移して引けた。中国本土や海外からの資金流入が続いて地合いが好調だった上、寄り付き直後に発表された9月の中国生産者物価指数や14日発表の中国金融統計が総じて予想を上回り、幅広いセクターで買いが優勢となった。上昇率が1%前後に達する水準では利益確定売りが出て上値を抑えたものの、終値ベースで2007年12月11日以来9年10カ月ぶりの高値を更新して終えた。
個別では、香港証券取引所(
00388)が大幅高。株式売買にかかる取引税の廃止を香港政府に要請する方針と伝わり、買いを集めた。長江実業集団(
01113)は、高層ビル「中環中心」の権益75%を香港史上最高値で売却するとの報道が買い材料。時価総額が大きい中国建設銀行(
00939)やテンセント(
00700)の反発も相場を押し上げた。一方、自動車メーカーの吉利汽車(
00175)は朝高後に下げに転じた。カジノ銘柄のサンズ・チャイナ(
01928)が続落。
H株では、セメント株の中国中材(
01893)と中国建材(
03323)の上昇が目立った。中国共産党大会の開催を18日に控え、中国指導部がインフラ建設に力を入れるとの思惑買いが入ったもよう。1−9月期決算で大幅増益となる見通しを明らかにしたアンガン・スチール(
00347)と海信科龍電器(
00921)、1−9月期の貨物取扱量が前年同期比30%増えた秦皇島港(
03369)が高い。半面、青島ビール(
00168)が大幅に反落。きょう株式取引を再開した長城汽車(
02333)は朝高後に下げに転じた。独BMWと英国ブランド「ミニ」の合弁生産について協議中と発表し、材料視された。