2017-10-16 |
香港/マーケット/証券 |
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【相場見通し】買い先行か、資金流入が支え 節目の28500ポイントが上値抵抗
週明け16日の香港市場は買いが先行か。中国本土や海外から香港市場への資金流入が続いており、先高観が根強い。中国共産党大会の開催を18日に控え、中国指導部が力を入れるインフラ建設や環境保護の関連銘柄が買われて相場をけん引しそうだ。中国人民銀行(中央銀行)が14日発表した9月のマネーサプライなどの金融統計が総じて予想を上回ったことも、投資家心理を強気に傾けるだろう。一方、13日のNY株式相場は主要3指数がそろって反発し、ダウ平均が取引時間中の最高値を更新した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、保険株のAIAグループ(
01299)や中国平安保険(
02318)、中国IT大手テンセント(
00700)、取引所運営の香港証券取引所(
00388)が香港終値を上回って引けた。
もっとも、ハンセン指数は2007年12月以来の高値圏にあるだけに、引き続き利益確定売りが出やすい状況にある。心理的節目の28500ポイントを超える水準では上値が伸び悩む展開がありそうだ。また、米連邦準備理事会(FRB)が年内に利上げを実施し、香港を含む新興国市場から資金が流出するとの懸念もくすぶる。米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長は15日行った講演で、「物価停滞は一時的で、今後数年は利上げが続く」と述べたと伝わった。強弱まちまちとなる米経済指標を受け、先行きの米利上げペースが鈍るとの観測が市場で広がっていただけに、投資家心理を冷やす可能性がある。