13日の香港株式市場でハンセン指数は小幅に続伸。終値は前日比0.06%高の28476.43ポイントだった。H株指数は0.17%高の11519.81ポイント。メインボードの売買代金は概算で873億6400万HKドル。
ハンセン指数は方向感に欠けた。前場がおおむね小安い水準でもみ合ったが、後場は前日終値を挟んだ一進一退の値動きが続いた。来週にかけて中国の9月物価統計や金融統計、主要経済指標が発表されるほか、18日の中国共産党大会開幕を控え、様子見気分が濃厚だった。共産党大会に向けて「国家隊」と呼ばれる政府系資金が相場を支えるとの思惑買いで、上海市場が前場半ばからプラスに転じると、香港市場でも投資家心理がやや改善した半面、ハンセン指数は2007年12月以来の高値圏にあるだけに、依然として利益確定売りが出やすい状況にあった。
ハンセン指数構成銘柄では、韓国サムスン電子の四半期決算が市場予想を上回ったことを受け、部品を供給する瑞声科技(
02018)が大幅高。パソコン世界大手のレノボグループ(
00992)も堅調。空運株のキャセイ・パシフィック(
00293)が大幅続伸したほか、港湾運営の招商局港口(
00144)、タイのバンコク銀行と保険商品販売で提携合意したアジア生保のAIAグループ(
01299)が買われた。半面、通信キャリアのチャイナ・モバイル(
00941)、中国国有銀行の中国工商銀行(
01398)、IT大手のテンセント(
00700)、欧州金融のHSBC(
00005)など主力株の一角が軟調に推移し、相場の重しとなった。マカオカジノの銀河娯楽(
00027)、乳製品メーカーの中国蒙牛乳業(
02319)が安い。前日に反発した恒基兆業地産(
00012)、新世界発展(
00017)など香港不動産株が売られた。
H株では、中国中車(
01766)、株洲中車時代電気(
03898)、中国中鉄(
00390)、中国鉄建(
01186)など鉄道車両やインフラ建設株の上昇が目立った。2017年1−9月決期算の大幅増益見通しを発表した山東新華製薬(
00719)が7%近い上げ。2位株主のアサヒグループホールディングスが持ち株の売却を検討していると発表した青島ビール(
00168)も高い。半面、広州汽車集団(
02238)、東風汽車集団(
00489)など自動車株が総じてさえない。中国太平洋保険(
02601)、中国人民保険(
01339)など保険株が反落した。