11日の香港株式市場でハンセン指数は反落。終値は前日比0.36%安の28389.57ポイントだった。H株指数は0.06%安の11411.41ポイント。メインボードの売買代金は概算で1122億6300万HKドルと、大商いだった。
ハンセン指数は前日の米株高の流れを引き継ぎ、高く寄り付いて始まった。前日まで高まっていた北朝鮮情勢を巡る警戒感が一時的に後退したことに加え、相互取引を通じた本土から香港市場への資金流入が相場を支えるなか、序盤はプラス圏で推移した。ただ、香港で林鄭月娥(キャリー・ラム)特別行政区長官が就任後初めて行った施政方針演説を巡って不動産政策などに対する失望感が伝わると上げ幅を急速に縮小。中盤以降は前日終値付近でのもみ合いを続けたが、終盤にかけてマイナス圏に沈み、結局、きょうの安値圏で取引を終えた。
ハンセン指数構成銘柄では、朝方上昇していた香港不動産株の恒基兆業地産(
00012)や新鴻基地産(
00016)、長江実業集団(
01113)が安い。食品・飲料株の万洲国際(
00288)や中国蒙牛乳業(
02319)、マカオカジノ株のサンズ・チャイナ(
01928)や銀河娯楽(
00027)も売られた。半面、原油の先高感が好感されてCNOOC(
00883)やペトロチャイナ(
00857)が上昇。本土銀行株の中国建設銀行(
00939)や中国銀行(
03988)、交通銀行(
03328)も堅調に推移した。
H株では、新エネルギー関連のBYD(
01211)や「5G」関連の中興通訊(
00763)が安い。不動産株の万科企業(
02202)、非鉄金属株の洛陽モリブデン(
03993)や中国アルミ(
02600)、建材株の安徽コンチセメント(
00914)も売られた。半面、自動車メーカーの長城汽車(
02333)が逆行高を演じた。9月の新車販売台数が7カ月ぶりの上昇幅となったことに加え、独自動車メーカーのBMWとの合弁事業に関する臆測が材料視された。同じく自動車株の東風汽車集団(
00489)、前日大引け後に9月の発電量を発表した龍源電力(
00916)も大きく買われた。