11日の中国本土株式市場で、上海総合指数は4営業日続伸。終値は前日比0.16%高の3388.28ポイントだった。深セン成分指数は0.15%安の11312.50ポイントと4営業日ぶりに反落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で5684億8400万元。
上海総合指数は小安く寄り付いた後、前日終値を挟んだ一進一退の展開だったが、前場後半以降はプラス圏で推移した。心理的節目の3400ポイントが上値抵抗として意識される中で高値追いの動きは限られたものの、中国経済の安定成長見通しや共産党大会を控えた政策期待が地合いを支えた。2017年の国内総生産(GDP)成長率について国家統計局のトップが目標の6.5%の達成は「問題ない」と発言したほか、国際通貨基金(IMF)も10日に2017年と18年の中国成長率見通しをそれぞれ0.1ポイント上方修正した。後場序盤に高値の3385.78ポイントを付けた後はもみ合いながら上げ幅を縮小したものの、終値は9月上旬の年初来高値を小幅に更新し、2015年12月31日以来の高水準となった。
A株市場では、安徽金種子酒業(
600199)、四川沱牌舍得酒業(
600702)、貴州茅台酒(
600519)など酒造株の上昇が目立った。医療改革の推進などに向けた政策支援への期待から、江蘇恒瑞医薬(
600276)、康美薬業(
600518)など医薬株が高い。上海汽車集団(
600104)など自動車株の一角が買われたほか、中国農業銀行(
601288)、中国工商銀行(
601398)、中国太平洋保険(
601601)など金融主力株も総じて堅調に推移し、指数を押し上げた。半面、5G関連銘柄としてこのところ買われていた中興通訊(
000063)など通信設備が安い。中国銀河証券(
601881)など証券株や、宝山鋼鉄(
600019)、内蒙古包鋼鋼聯(
600010)など鉄鋼株、洛陽モリブデン(
603993)など非鉄金属株がさえない。
上海B株指数は0.17%安の362.88ポイントと7営業日ぶりに反落、深センB株指数は0.12%高の1212.14ポイントと7営業日続伸した。