10日の香港市場は米株安の流れ引き継ぎ売り優勢で始まるか。9日の米株市場はダウ平均が続落。コロンブス・デーの休日で市場参加者が少なく、積極的な取引が控えられた。ハイテク株比率が高いナスダック総合が10日営業日ぶりに反落したことも、香港市場での関連銘柄の売りを誘いそうだ。来週開催の中国共産党大会や、中国の9月の貿易統計、主要経済指標の週後半から来週にかけての発表を前にした様子見気分が相場の重しになると予想される。10日に朝鮮労働党創建記念日を迎える北朝鮮が弾道ミサイル発射などの新たな挑発行為に出ることに対する警戒感もくすぶる。
一方、売り一巡後は底堅い展開か。前日から再開した上海・深セン市場との相互取引制度を通じた本土から香港市場への資金流入期待が相場を下支えしよう。前日の原油相場が大きく反発したこともエネルギー資源銘柄の買いにつながりそうだ。
なお9日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。中国IT大手のテンセント(
00700)、中国の通信キャリア大手のチャイナ・モバイル(
00941)、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)などが香港終値を上回った。半面、欧州金融大手のHSBC(
00005)、本土金融大手の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、中国人寿保険(
02628)がそろって下回って終えている。