9日の香港株式市場でハンセン指数は5営業日ぶりに反落。終値は前日比0.46%安の28326.59ポイントだった。H株指数は0.64%安の11385.38ポイント。メインボードの売買代金は概算で977億5000万HKドル。
ハンセン指数は安寄り後に一時プラス圏に浮上したが、その後はマイナス圏で推移した。指数は前週末に2007年以来の高値圏まで上昇しており、目先の利益を確定する売りが出やすい環境だった。また、北朝鮮情勢を巡って、10日の朝鮮労働党創建記念日を前に弾道ミサイルの発射などに対する警戒感が高まったことも相場を重くした。ただ、連休明けの本土相場がプラス圏で終えたことや、きょうから再開した相互取引を通じた本土から香港市場への資金流入がある程度地合いを支え、指数は28300ポイント付近では下げ渋りの動きをみせた。
ハンセン指数構成銘柄では、国慶節連休を終えてマカオカジノ株の銀河娯楽(
00027)やサンズ・チャイナ(
01928)が安い。アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)も大きく下落した。国慶節連休中の不動産取引が低調だったことが嫌気され、本土不動産株の華潤置地(
01109)や中国海外発展(
00688)が売られた。自動車メーカーの吉利汽車(
00175)、中国石油メジャーのCNOOC(
00883)やペトロチャイナ(
00857)もさえなかった。半面、台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)や乳製品大手の中国蒙牛乳業(
02319)、衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)が逆行高を演じた。香港証券取引所(
00388)、豚肉生産大手の万洲国際(
00288)も買われた。
H株では、9月末に上場したネット専業保険最大手の衆安在線財産保険(
06060)が反落。本土生保会社の新華人寿保険(
01336)、不動産大手の万科企業(
02202)や広州富力地産(
02777)、非鉄金属株の洛陽モリブデン(
03993)や江西銅業(
00358)も大きく売られた。半面、白物家電大手の海信科龍電器(
00921)が11%を超える大幅高。大型トラクター大手のファースト・トラクター(
00038)や深セン市の高速道路運営会社の深セン高速道路(
00548)も逆行高を演じた。