休場明け6日の香港市場は米株高の流れを引き継ぎ買い先行か。前日のNY市場でダウ平均が7営業日続伸。経済指標がおおむね良好だったほか、予算案の下院通過により税制改革の実現期待が高まり、幅広い銘柄に買いが入った。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数、多くの機関投資家が運用指標とするS&P500指数と合わせ主要3指数がそろって最高値を更新した。良好な外部環境に加え、週明け9日からは上海・深セン市場との相互取引制度を通じた香港株売買が再開し、本土からの資金流入期待も香港市場を支えそうだ。9日は中国人民銀行(中央銀行)が実質的な預金準備率引き下げを発表した後、本土市場の最初の取引日となる。
もっとも、ハンセン指数は2015年4月以来、約2年5カ月ぶりの高値圏にあり、高値警戒感から利益確定売りが出やすい状況にある。米長期金利の上昇に伴う投資マネーの米国還流懸念や、9月の米雇用統計の発表を控えて結果を見極めたい投資家心理も相場を重くする可能性がある。
なお、5日の香港株の米国預託証券(ADR)は、欧州金融大手のHSBC(
00005)、IT大手のテンセント(
00700)、通信キャリアのチャイナ・モバイル(
00941)、石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、CNOOC(
00883)、本土金融大手の中国建設銀行(
00939)、中国平安保険(
02318)など主力株がそろって4日の香港終値を上回って引けた。