連休明け3日の香港株式市場でハンセン指数は大幅続伸。終値は前日比2.25%高の28173.21ポイントだった。H株指数は3.62%高の11305.38ポイント。メインボードの売買代金は概算で1031億2900万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付き、次第に上げ幅を広げた。前日の米株高や9月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)の大幅予想上振れに加え、中国人民銀行(中央銀行)が中小零細向け融資比率を条件に2018年から商業銀行の預金準備率を最大1.5ポイント引き下げると発表したことが材料視された。大部分の銀行に恩恵が及び、約1000億元規模の流動性が供給されるとの見方が広がり、実質的な金融緩和を好感した買いが膨らんだ。前場は心理的節目の28000ポイント付近で伸び悩んでいたが、後場に入ると一段高。終値は2015年5月26日以来、約2年4カ月ぶり高値を更新した。
ハンセン指数構成銘柄では、中国大手国有銀行の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、中国銀行(
03988)が大幅高となり、指数を押し上げた。モルガン・スタンレーが投資判断を強気に引き上げた自動車メーカーの吉利汽車(
00175)が12%を超す上昇。本土保険大手の中国平安保険(
02318)、IT大手のテンセント(
00700)、アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)、台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)も買われた。半面、連休前に買われた乳製品メーカーの中国蒙牛乳業(
02319)が反落。中電控股(
00002)、香港鉄路(
00066)など香港地場銘柄の一角や石油メジャーのシノペック(
00386)もさえない。
H株構成銘柄は下げが国薬控股(
01099)とシノペックの2銘柄のみ。招商銀行(
03968)、新華人寿保険(
01336)、華泰証券(
06886)など本土金融株の上昇が目立った。このほか、9月28日に上場した中国ネット専業保険最大手の衆安在線財産保険(
06060)は赤字拡大決算を発表したものの、5.59%高と大幅反発。通信キャリアの中興通訊(
00763)は大幅に続伸した。