26日の香港株式市場でハンセン指数は小幅ながら4営業日ぶりに反発。終値は前日比0.05%高の27513.01ポイントだった。H株指数は0.51%高の10968.39ポイント。メインボードの売買代金は概算で970億8500万HKドル。
ハンセン指数は米株安の流れを引き継ぎ安く寄り付いた。北朝鮮外相が「米宣戦布告と見なし、領空外での米機も攻撃対象」と発言したことを受け、米朝間の緊張の高まりを嫌気した売りが先行。ただ、前日まで3営業日続落しただけに下値拾いの買いが入り、売り一巡後は前日終値を挟んだ一進一退の展開が続いた。地政学的リスクへの警戒感が根強い中、来週の国慶節連休を控えて買いの勢いは限られたものの、朝方に割り込んだ50日移動平均(大引け時点で27508.41ポイント)をかろうじて回復して引けた。
ハンセン指数構成銘柄では、需給改善の観測を受け25日の原油先物相場が一時、期近物としてほぼ5カ月ぶりの高値を付けたことを受け、ペトロチャイナ(
00857)、CNOOC(
00883)、シノペック(
00386)がそろって上昇し、指数を押し上げた。石炭の中国神華能源(
01088)、ペトロチャイナ系ガス会社の昆侖能源(
00135)、消費関連の中国旺旺(
00151)、中国蒙牛乳業(
02319)も高い。半面、IT大手のテンセント(
00700)、アジア生保のAIAグループ(
01299)が売られ、相場の重しとなった。アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)が4営業日続落。不動産市場の引き締め強化に向けた動きを受けて前日に大幅安の本土不動産株はまちまち。華潤置地(
01109)が反発した一方、中国海外発展(
00688)は続落した。
H株では、モルガン・スタンレーが新型7人乗りMPV「宋MAX」を評価して強気判断を継続した自動車メーカーのBYD(
01211)が11%を超す大幅高。油管・石油掘削機メーカーの山東墨龍石油機械(
00568)、油田サービス業者の中海油田服務(
02883)、A株IPO計画を発表したクリーンエネルギー大手の新天緑色能源(
00956)も上昇が目立った。半面、民営不動産会社の広州富力地産(
02777)が続落。非鉄金属の中国アルミ(
02600)、江西銅業(
00358)が売られたほか、前日に逆行高を演じた福耀ガラス(
03606)が反落した。UBSが目標株価を引き下げた青島ビール(
00168)もさえない。