26日の香港市場は米株安の流れ引き継ぎ売り優勢で始まるか。前日の米株市場ではダウ平均が3営業日続落。新型iPhoneの販売に不透明感が浮上したアップルなど大型のハイテク株が軒並み売られ、相場の重荷となった。北朝鮮の外相が米大統領発言は宣戦布告だと述べるなど、米朝間の緊張が高まるなか、地政学リスクが意識され投資家の運用リスク回避を促す可能性もある。25日の香港株の米国預託証券(ADR)は時価総額の大きいHSBC(
00005)、テンセント(
00700)や、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)、本土商業銀行大手の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)などがそろって香港終値を下回って終えた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約140ポイント下回る水準で寄り付くことになる。
もっとも下値を切り下げる動きは限られるか。ハンセン指数は前日に大幅に3営業日続落し、約1カ月ぶりの安値を付けた後で、自律反発狙いの買いが入りやすい環境。割安感が強まった銘柄への物色が相場を下支えすると予想する。このほか、需給改善の観測を受け25日の原油先物相場が一時、期近物としてほぼ5カ月ぶりの高値を付けたことも、関連銘柄の買いを誘いそうだ。