週明け25日の香港株式市場でハンセン指数は3営業日続落。終値は前営業日比1.36%安の27500.34ポイントだった。H株指数は1.77%安の10912.46ポイント。メインボードの売買代金は概算で1109億7300万HKドルと、大商いだった。
ハンセン指数は小安く寄り付き、下げ幅を急速に拡大。一時は下値抵抗として意識された50日移動平均(大引け時点で27487.57ポイント)を割り込んだ。22−23日に中国本土8都市が相次いで新たな住宅価格抑制策を打ち出したと伝わり、他の都市が追随するとの懸念から不動産株が急落。中国本土市場の株安や東アジア地政学リスクの高まりも投資家心理を悪化させ、幅広いセクターで売りが優勢となった。ハンセン指数終値は8月22日以来約1カ月ぶりの安値を付けた。
個別では、中国政府系不動産デベロッパーの華潤置地(
01109)と中国海外発展(
00688)が大幅安。米アップルが22日発売した新型スマートフォン「iPhone8」の売れ行きが従来見通しを下回るとの見方から、瑞声科技(
02018)も大きく売られた。時価総額が大きいテンセント(
00700)、中国建設銀行(
00939)が下落。自動車メーカーの吉利汽車(
00175)も大幅に下げた。一方、衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)や香港を拠点とするハンセン銀行(
00011)が逆行高を演じた。
H株指数は構成40銘柄が全て下落。不動産株の首創置業(
02868)、広州富力地産(
02777)、万科企業(
02202)の下げがきつい。テンセントによる出資受け入れを発表して21日に急伸していた中国国際金融(
03908)が10%超安と大幅続落。証券大手の華泰証券(
06886)、電気自動車メーカーのBYD(
01211)も安い。半面、国有軍需大手の中国航空工業集団(AVIC)の傘下である中航国際控股(
00161)とアビチャイナ(
02357)に買いが入った。海南省美蘭国際空港を運営する海航基礎(
00357)、自動車ガラス大手の福耀ガラス(
03606)は堅調。