21日の香港株式市場でハンセン指数は小幅に反落。終値は前日比0.06%安の28110.33ポイントだった。H株指数は0.22%高の11198.32ポイント。メインボードの売買代金は概算で1084億6000万HKドル。
ハンセン指数は前日終値を挟んで一進一退の展開となり、方向感に乏しかった。売り買いが拮抗するなかで売買代金が膨らみ、3日ぶりに1000億HKドルの大台を超えた。前日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が10月からの保有資産の圧縮開始を決めたことから米長期金利の先高観が広がり、相場への強弱両面の影響が意識された。金利上昇に伴う利ざや改善の思惑から大型金融株が総じて買われ、相場を下支えした半面、香港を含めたアジア市場からの資金流出も警戒する売りが重荷。中国本土相場が下げて終え、投資家心理を冷やした。セクター別では、不動産や海運・港湾が売られた半面、カジノや証券が買われた。
個別では、米金利上昇の影響を受けやすい香港系不動産デベロッパーの長江実業集団(
01113)や恒隆地産(
00101)、新鴻基地産(
00016)が売られた。新世界発展(
00017)は後場に急落。前引け後発表した2017年6月本決算が市場予想に反して減収となり、失望売りが膨らんだ。米アップル関連の瑞声科技(
02018)は反落した。一方、カジノ株の銀河娯楽(
00027)とサンズ・チャイナ(
01928)、本土系大手銀行の中国工商銀行(
01398)と中国銀行(
03988)が上昇して一定の下支えとなった。安く始まったテンセント(
00700)は小幅高で引けた。衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)が続伸した。
H株では、テンセントと資本業務提携した中国国際金融(
03908)が18.19%高。電気自動車メーカーのBYD(
01211)が続伸した。環境マネジメント会社の東江環保(
00895)、セメント大手の中国中材(
01893)と中国建材(
03323)も高い。半面、コンテナ海運大手の中遠海運控股(
01919)、鉄鋼メーカーのアンガン・スチール(
00347)と馬鞍山鋼鉄(
00323)が大きく売られた。本土中堅銀行の中国民生銀行(
01988)は続落。