15日の香港市場は軟調な値動きが続くか。きょう朝方に発表された8月の米消費者物価指数(CPI)が前月比0.4%上昇と、市場予想以上に伸びた。年内の米利上げ観測が強まり、投資マネーが米国に還流するとの思惑が香港を含む新興国市場の重しになりそうだ。加えて、北朝鮮による今朝のミサイル発射を受けて地政学的リスクが再び高まることへの警戒感も地合いを悪化させる可能性がある。
一方、下値抵抗と意識される20日移動平均(15日大引け時点で27692.33ポイント)付近では底堅い展開を予想する。中国本土から香港株に投資する「港股通」(サウスバウンド・トレーディング)は買い越しが続いており、押し目買いを狙って本土資金が流入しているとの思惑が根強い。また、13日に国際エネルギー機関(IEA)が原油需要見通しを引き上げたことなどから、需給改善期待が強まり、原油先物相場が続伸。資源株が買われれば指数を下支えよう。
前日のNY市場でダウ平均が5営業日続伸し、最高値を更新した。一方、ハイテク株の比率の高いナスダック総合指数は4営業日ぶりに反落した。香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。主力株ではHSBC(
00005)、テンセント(
00700)、中国工商銀行(
01398)が香港終値を下回った一方、CNOOC(
00883)、チャイナ・モバイル(
00941)、中国建設銀行(
00939)、中国平安保険(
02318)などが上回って引けた。