14日の香港株式市場でハンセン指数は続落。終値は前日比0.42%安の27777.20ポイントだった。H株指数は0.77%安の11101.14ポイント。メインボードの売買代金は概算で965億3800万HKドル。
ハンセン指数は安くスタート。序盤にプラス圏へ小幅に浮上する場面があったが、おおむねマイナス圏で推移した。米ドル安・元高が一服したことで、多額の人民元建て資産を保有する中国本土系金融株が売られ、相場を押し下げた。午前に中国国家統計局が発表した鉱工業生産など8月の主要経済指標が総じて市場予想を下回ると、下げ幅を拡大。軟調な中国本土相場も投資家心理を冷やした。もっとも、ハンセン指数の下値抵抗として意識された20日移動平均(大引け時点で27692.33ポイント)に迫る水準では買い戻しが入り、下値は限られた。セクター別では銀行、保険が売られる半面、食品・飲料や本土系不動産が買われた。
個別では、時価総額の大きいチャイナ・モバイル(
00941)が後場に一段安となり、相場の重荷となった。本土系大型金融株の中国建設銀行(
00939)や中国工商銀行(
01398)、中国人寿保険(
02628)が軒並み下落。アジア基盤の保険会社AIAグループ(
01299)、きょう2017年6月本決算を発表する新鴻基地産(
00016)も売られた。前日高かった吉利汽車(
00175)、銀河娯楽(
00027)は反落。一方、消費財関連の中国蒙牛乳業(
02319)、恒安国際集団(
01044)、中国旺旺(
00151)が前日に続いて大きく買われた。中国政府系不動産デベロッパーの中国海外発展(
00688)、華潤置地(
01109)は反発した。
H株では、鋼材や銅の先物相場の下落を受けて江西銅業(
00358)、馬鞍山鋼鉄(
00323)、アンガン・スチール(
00347)が売られた。前日大幅高だった電気自動車大手のBYD(
01211)は大幅に反落した。半面、セメント価格の上昇を背景に安徽コンチセメント(
00914)が続伸。万科企業(
02202)、広州富力地産(
02777)、首創置業(
02868)など不動産株の上昇も目立った。