13日の香港市場は米株高の流れ引き継いで買いが先行か。12日の米株式市場は主要3指数がともに史上最高値を更新。北朝鮮情勢や米国に上陸したハリケーン「イルマ」の被害への警戒感が後退し、投資家のリスク選好地合が続いた。安全資産とされる金や米国債が続落したことも相場上昇をけん引した。香港市場では米ドル安による新興国への資金流入期待が引き続き高いことに加え、相互取引制度を通じた中国本土からの資金流入が増えており、前日に続いて節目の28000ポイントを試す展開になると予想する。
一方、北朝鮮リスクを巡っては、11日に国連安全保障理事会で採決された制裁決議に対して、北朝鮮の駐ジュネーブ国際機関代表部大使が、米国は間もなく「最大の苦痛」に直面すると主張し、警戒感が急速に高まる可能性を残す。なお、米アップルは12日、スマートフォン「iPhone」の新製品を発表。事前の報道通りの内容だったこともあり、材料出尽くしの売りに押され一時1.69%安まで下落したが、0.40%安と下落幅を縮小して終了した。
12日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。IT大手のテンセント(
00700)、欧州金融大手のHSBC(
00005)、石油メジャーのシノペック(
00386)が香港終値を上回った半面、4大国有銀行の中国工商銀行(
01398)や中国建設銀行(
00939)が下回って引けた。