週明け21日の香港株式市場でハンセン指数は3営業日ぶりに反発。終値は前日比0.40%高の27154.68ポイントだった。H株指数は0.54%高の10751.54ポイント。メインボードの売買代金は概算で818億8800万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、終日プラス圏でのもみ合いが続いた。前週末に1週間ぶりの安値を付けただけに、買い戻しの動きが優勢。本格化する決算発表を手掛かりとする個別物色や相互取引を通じた本土から香港市場への資金流入が増えていることも投資家心理を支えた。ただ、トランプ米政権の混乱やきょうから始まった米韓合同軍事演習による北朝鮮を巡る地政学リスクに対する警戒感が高まるなか、指数は27200ポイント付近では上値の重さが意識され伸び悩んだ。
個別では、前週末の原油相場の急上昇を背景にCNOOC(
00883)やシノペック(
00386)、ペトロチャイナ(
00857)がそろって反発。通信キャリア大手のチャイナ・ユニコム(
00762)が大幅高。親会社が進めてきた混合所有制改革案が確定したことが好感された。同業のチャイナ・モバイル(
00941)がつれ高した。アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)、本土不動産大手の中国海外発展(
00688)や華潤置地(
01109)も買われた。半面、前週末に2017年4−6月決算で赤字転落を発表したレノボグループ(
00992)が安い。アジア生保のAIAグループ(
01299)、自動車メーカーの吉利汽車(
00175)、マカオカジノの銀河娯楽(
00027)もさえなかった。
H株では、前週末に17年6月中間決算を発表した鉄道向け電力制御システム大手の株洲中車時代電気(
03898)が高い。フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)と「JEEP」の買収に向けて交渉していると伝わった長城汽車(
02333)が反発。通信キャリア大手のチャイナ・テレコム(
00728)、建材株の安徽コンチセメント(
00914)も買われた。半面、大手乗用車メーカーの北京汽車(
01958)が安い。鉄道車両メーカーの中国中車(
01766)や4大国有銀行の中国農業銀行(
01288)も軟調だった。