18日の香港株式市場でハンセン指数は続落。終値は前日比1.08%安の27047.57ポイントだった。H株指数は1.00%安の10693.65ポイント。メインボードの売買代金は概算で844億7600万HKドル。
ハンセン指数は心理的節目の27000ポイントを割り込んで寄り付き、終始マイナス圏で推移した。トランプ米大統領の白人至上主義団体を擁護したと受け止められる発言を巡る米政権の混乱や、前日にスペインで起きたテロ事件を嫌気し、米株安の流れを引き継ぎリスクオフの動きが優勢だった。27000ポイント付近で相場が底堅さをみせると、中盤に下げ幅を縮小する場面もあったが、外部環境が悪化する中で買い戻しの勢いは弱かった。欧州主要市場が下落してスタートしたこともあり、終盤に指数は再び下げ幅を1%超に拡大した。一方、相互取引制度を通じて香港株に投資する「港股通」(サウスバウンド・トレーディング)が7営業日ぶりに買い越しとなり、押し目買いを狙った本土マネーの流入観測がある程度相場を支えた。
ハンセン指数構成銘柄では、本土銀行大手の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、IT大手のテンセント(
00700)、アジア生保のAIAグループ(
01299)、欧州金融のHSBC(
00005)など主力株がそろって売られ、指数を押し下げた。2017年4−6月の赤字転落決算を発表したパソコン世界大手のレノボグループ(
00992)が大幅安。きょう中間配当が権利落ちした香港公益株の電能実業(
00006)や、前日に発表した中間決算が市場予想を下振れた本土電力大手の華潤電力控股(
00836)の下げが目立った。半面、香港航空大手のキャセイ・パシフィック(
00293)が逆行高。前日に発表した中間決算を踏まえて証券会社が目標株価を引き上げた本土保険株の中国平安保険(
02318)は続伸した。
H株では、非鉄金属の中国アルミ(
02600)、新疆新キン鉱業(
03833)、洛陽モリブデン(
03993)が安い。中国アルミの2017年6月中間決算で純利益が11倍の大幅増となったものの、ファクトセットがまとめた市場コンセンサスには届かなかった。中遠海運発展(
02866)、中遠海運控股(
01919)、自動車の長城汽車(
02333)、ウェイチャイ・パワー(
02338)も売られた。半面、高速道路を運営する深セン高速道路(
00548)、四川高速道路(
00107)が堅調だった。