18日の香港市場は売り先行か。前日のNY市場でダウ平均が5営業日ぶりに反落して274米ドル安となり、5月17日以来約3カ月ぶりの下げ幅となった。白人至上主義団体を擁護したと受け止められるトランプ米大統領の発言を巡り混乱が続き、税制改革などの経済政策への期待が一段と後退。午後にはスペイン第2の都市バルセロナでのテロが伝えられ、センチメントはさらに悪化した。香港市場でもこの流れを引き継ぎ、リスクオフの動きが優勢になると予想する。加えて、相互取引を通じて香港株に投資する「港股通」(サウスバウンド・トレーディング)が連日の売り越しとなり、本土マネーの流出も相場も重しとなりそうだ。
一方、本格的な決算発表シーズンを迎え、業績を手掛かりとした個別物色が引き続きになろう。きょうはハンセン指数構成銘柄ではパソコン世界大手のレノボグループ(
00992)が四半期決算、H株指数構成銘柄では本土中堅銀行の招商銀行(
03968)が中間決算を発表する。
17日の香港株の米国預託証券(ADR)は、時価総額上位でIT大手のテンセント(
00700)、欧州金融のHSBC(
00005)、アジア生保のAIAグループ(
01299)、本土銀行大手の中国建設銀行(
00939)がそろって香港終値を下回った。半面、前日の香港市場でハンセン指数構成銘柄の上昇率1位となった本土保険大手、中国平安保険(
02318)は香港終値を大幅に上回って引けた。