週明け14日の香港市場は神経質な値動きか。ハンセン指数は前週末に心理的な節目の27000ポイントを割り込み、560ポイントを超す下落幅となった後だけに、下げを主導したテンセント(
00700)など主力株を中心に自律反発狙いの買いが入りやすい相場環境にある。決算発表や業績見通しを手掛かりとする個別物色に加え、11日の米株市場でダウ平均、S&P500、ナスダック総合の主要3指数がそろって4営業日ぶりに反発したことも相場を支えよう。
11日の香港株の米国預託証券(ADR)は時価総額の大きいテンセント、中国の通信キャリア大手のチャイナ・モバイル(
00941)やチャイナ・ユニコム(
00762)、中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、シノペック(
00386)、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)、本土保険大手の中国平安保険(
02318)、中国人寿保険(
02628)がそろって香港終値を上回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前週末終値を約110ポイント上回る水準で寄り付くことになる。
もっとも、買い一巡後は上値が重い展開となりそうだ。米国と北朝鮮の武力衝突への懸念がくすぶるなか、投資家が積極的にリスクを取る動きは限られると予想する。トランプ米大統領は11日、北朝鮮に対し「軍事的解決策を取る準備は完全に整っている」とし、強硬姿勢を改めて示した。このほか、きょう午前に中国の7月の固定資産投資、鉱工業生産など主要経済指標が発表される予定で、結果次第では相場のボラティリティが高まる可能性がある。