10日の中国本土株式市場で、上海総合指数は続落。終値は前日比0.42%安の2161.75ポイントだった。上海、深セン両市場の売買代金は概算で5239億5800万元。
上海総合指数は安く寄り付いた後、序盤は小高くなる場面もあったが、その後はマイナス圏で推移した。北朝鮮問題を巡る地政学リスクが本土でも意識されるなか、前場後半は香港市場の動きに追随する格好で下げ幅を拡大。指数は下値抵抗と意識された10日移動平均(10日大引け時点で3273.76ポイント)を割り込むと、一時は20日移動平均(同3251.48ポイント)も下抜けた。相互取引制度を通じた香港投資家による売買は売り越しとなり、資金流出懸念が高まったことも投資心理を悪化させた。ただ、人民元相場が対米ドルで元高水準を維持するなか、後場に入ると指数は下げ幅を縮めて20日移動平均を回復。その後は2360ポイント付近でもみ合いながらきょうの取引を終えた。
A株市場では、宝山鋼鉄(
600019)や内蒙古包鋼鋼聯(
600010)など鉄鋼株や、洛陽モリブデン(
603993)や中国アルミ(
601600)など非鉄金属株が安い。中国平安保険(
601318)や中国工商銀行(
601398)など大手金融株も軟調。石炭株の陝西煤業(
601225)も売られた。半面、人民元高を背景に中国国際航空(
601111)や中国東方航空(
600115)など航空株が高い。海運株の中遠海運発展(
601866)、建材株の安徽コンチセメント(
600585)も買われた。深セン成分指数は前日比0.61%安の10480.64ポイントと4日ぶりに反落。鉄鋼大手の河鋼(
000709)、液晶パネル中国最大手の京東方科技集団(
000725)が安い。
上海B株指数は0.22%安の335.49ポイント、深センB株指数は0.35%安の1175.82ポイントとともに4日ぶりに反落した。