8日の香港市場は強弱材料が入り交じり、神経質な展開か。引き続き、決算発表や業績見通しを手掛かりとする個別銘柄の売買が中心となりそうだ。前日のNY市場はダウ平均が10日続伸して9日連続で史上最高値を更新。ハイテク株の比重が大きいナスダック総合も続伸しており、投資家心理の支えとなろう。中国本土市場も前日に上昇し、相互取引制度を通じた香港株の売買は買い越しが続いている。
ただ、先週末発表された米雇用統計の改善は米景気の拡大を裏付けた半面、米連邦準備理事会が金融政策を早期に正常化しやすくなったとの観測が浮上した。米ドル安が一服し、米長期金利が落ち着いていることから、新興国市場への資金流入期待はやや後退すると予想する。また、前日のハンセン指数は続伸して2015年5月27日以来およそ2年2カ月ぶりの高値で引けただけに、利益確定売りが出やすい。
7日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。銀行株のHSBC(
00005)や中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)が香港終値を下回った一方で、保険株のAIAグループ(
01299)と中国人寿保険(
02628)、中国IT大手のテンセント(
00700)が上回って終えた。なお、きょうは7月の中国貿易統計が発表される予定。