香港市場は様子見ムードを背景に、方向感の乏しい相場となりそうだ。きょう4日に7月の米雇用統計の発表を控えるほか、中国では来週前半に貿易統計、物価統計などの発表が相次ぐなど相場を方向付ける可能性が高いイベントを前に、内容を見極めたいとする投資家が積極的に持ち高を一方向に傾ける動きを控えると予想される。
ハンセン指数は週前半に節目の27500ポイントに乗せ2年2カ月ぶり高値圏にあることから、利益確定売りが出やすい環境だ。また、ハンセン指数のRSI(14日)は足元で買われ過ぎを示唆する70を上回る水準で推移しており、相場の過熱感も引き続き意識されよう。一方、相互取引を通じた本土から香港市場への資金流入が継続していることや、決算発表や業績見通しを手掛かりとする個別物色などが相場を支えると予想する。
なお、3日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。ハイテク株の比率が高いナスダック総合の続落を受け、中国IT大手のテンセント(
00700)、中国の通信キャリア大手のチャイナ・モバイル(
00941)、チャイナ・ユニコム(
00762)、PC世界大手のレノボグループ(
00992)などが香港終値を下回った。半面、中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、シノペック(
00386)のほか、本土金融大手の中国工商銀行(
01398)、中国平安保険(
02318)などが上回って終えている。