3日の香港株式市場でハンセン指数は4日ぶりに反落。終値は前日比0.28%安の27531.01ポイントだった。H株指数は0.48%安の11002.20ポイント。メインボードの売買代金は概算で855億4100万HKドル。
ハンセン指数は終日マイナス圏でもみ合った。前日は2015年6月3日以来約2年2カ月ぶりの高値で引けただけに、利益を確定する売りが優勢。主要通貨に対する米ドルの総合的な強さを示すドルインデックスの下落が一服した上、香港ドルの対米ドル相場が2016年1月下旬以来の低水準に落ち込み、海外からの資金流入期待がやや後退した。きょうの中国本土相場が下げたほか、欧州主要市場が安く始まり、投資家心理を冷やしたもよう。もっとも下値を売り込む動きは限定的。相互取引制度を通じた本土投資家による香港株取引はこの日も買い越しだった。中国の供給側構造改革に伴う需給引き締まり観測を受けた金属先物相場の上昇や、国有企業に民間資本を導入する混合所有制改革の進展を見込む買いも、相場を下支えした。セクター別では保険や自動車、エネルギー資源が下げた半面、通信や中国本土系銀行が上げた。
個別では、欧州の銀行最大手HSBC(
00005)が反落して相場の重荷となった。中国IT大手のテンセント(
00700)や、保険株の中国平安保険(
02318)、中国人寿保険(
02628)、AIAグループ(
01299)は続落。前日高かった瑞声科技(
02018)と中国神華能源(
01088)も売られた。半面、通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)が大幅に続伸。同社を傘下に抱える国有企業が今月中に混合所有制改革の計画を提出すると伝わった。同業のチャイナ・モバイル(
00941)も買われた。中国4大商業銀行の中国工商銀行(
01398)、カジノ株の銀河娯楽(
00027)、きょう中間決算を発表する長江和記実業(
00001)が高い。
H株では、自動車メーカーの広州汽車集団(
02238)や石炭株のエン州煤業(
01171)が大幅安。保険株の新華人寿保険(
01336)と中国人民財産保険(
02328)、中堅銀行の招商銀行(
03968)が反落した。一方、鉄鋼メーカーの重慶鋼鉄(
01053)、馬鞍山鋼鉄(
00323)、アンガン・スチール(
00347)やアルミ大手の中国アルミ(
02600)の上昇が目立った。中間決算が50%増益となる見通しを前日大引け後に発表した北京京客隆(
00814)も大きく買われた。