27日前場の香港株式市場でハンセン指数は4日続伸。前場終値は前日比0.50%高の27075.36ポイントだった。H株指数は0.20%高の10852.79ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で459億4800万HKドル。
ハンセン指数は前日の米株高の流れを引き継いだ買いが先行し、前場の高値圏で引けた。主要通貨に対する米ドル相場の下落と米長期金利の低下を受け、香港を含むアジア市場への資金流入が続くとの期待が強まった。米連邦準備理事会(FRB)は26日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置いた上、会合後の声明で物価の伸び悩みを強調。市場で物価見通しの実質的な下方修正と受け止められ、FRBが年内の追加利上げを見送るとの観測が広がった。ただ、ハンセン指数はほぼ2年1カ月ぶりの高値水準にあるだけに高値警戒感がくすぶる。序盤は利益確定売りが出て、始値で回復していた心理的節目の27000ポイントを割り込む場面があった。
個別では、中国政府系不動産デベロッパーの華潤置地(
01109)と中国海外発展(
00688)が高い。米ドルとのペッグ制を採用する香港の利上げが遠のいたとして、Link REIT(
00823)や新世界発展(
00017)、新鴻基地産(
00016)も買われた。テンセント(
00700)は米ナスダック総合株価指数の上昇や証券会社の強気判断が買い材料となった。中間決算をあす発表するAIAグループ(
01299)は続伸した。半面、中間決算が60−70%減益となる見通しを発表した華潤電力控股(
00836)が大幅安。チャイナ・モバイル(
00941)や瑞声科技(
02018)が続落して相場の重荷だった。