21日の香港市場は反落か。前日のNY市場でダウ平均が反落。高値警戒感から利益確定売りが優勢だったほか、米政治の停滞も重荷となった。香港市場では前日までハンセン指数が9日続伸となり、株式相場が過熱した2015年以来の連騰記録を更新した。市場では相場がテクニカル面の調整を迎えるとの見方が強まりつつある。
もっとも、下値は限られると予想する。欧州中央銀行(ECB)は20日の理事会で金融緩和策の維持を決めた。量的緩和の縮小を巡り、ドラギ総裁は記者会見で「(声明文の変更などは)秋に議論する」と明言したが、縮小ペースが緩やかになるとみる向きが多い。株式市場に資金が流れ安い状況が続く中、投資マインドは強気に傾き、ハンセン指数が短期的に27000ポイント、年内に29000ポイントの大台を試す展開も視野に入ってきたとする声も聞こえる。
なお、20日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。国際金融のHSBC(
00005)、香港不動産デベロッパーの新世界発展(
00017)、通信キャリアのチャイナ・モバイル(
00941)、本土国有銀行の中国工商銀行(
01398)が香港終値を下回った半面、IT大手のテンセント(
00700)、アジア生保のAIAグループ(
01299)が上回って引けた。