14日のNY株式相場は続伸。弱い経済指標を受け追加利上げ観測が後退し、幅広い業種が買われた。しかし、長期金利が低下したことで利ざや縮小を懸念し金融株は軟調。ダウ平均は、84.65米ドル高と史上最高値を更新。S&P500は0.47%高と6月19日に付けた史上最高値を更新した。ハイテク株の比重の大きいナスダック総合は0.61%高と6日続伸。週間ではダウ平均が1.04%高、S&P500が1.41%高、ナスダック総合が2.59%高と主要3指数は全てプラスで終えた。
イエレンFRB議長の議会証言後により注目材料となった米6月消費者物価指数は前月比で±0.0%・同コアが+0.1%となり、それぞれ市場の予想(+0.1%と+0.2%)を下回った。同時に発表された米6月小売売上高も前月比−0.2%・自動車を除くベースも−0.2%と、こちらも市場予想(+0.1%と+0.2%)を下振れした。指標結果を受け米10年債利回りは2.33%後半から一時2.27%後半へ急落した。NY株式相場は寄り付き直後は弱含んだが、追加利上げ観測が後退し、株式市場への資金流入増の思惑から主要3指数は上昇に転じた。S&P500セクター別では金融を除く10業種が上昇し、不動産が1.06%高と上昇率1位。金融は利さや縮小懸念から0.52%安となった。恐怖指数VIXは6月9日以来の安値9.50まで下落し9.51で取引を終えた。主要企業の決算発表では、JPモルガン・チェースは4−6月期決算が利益が予想を上回ったが下半期のローン収入の見通しを下方修正し0.91%安、純利益が3%減となったシティグループが0.45%安となった。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 21532.77 21681.53 21521.72 21637.74 84.65 0.39
S&P500 2449.16 2463.54 2446.69 2459.27 11.44 0.47
NASDAQ 6289.08 6321.76 6278.70 6312.47 38.03 0.61
CME225先物 20115.00 20140.00 20015.00 20040.00 -70.00 -0.35
FT100 7413.44 7419.81 7363.77 7378.39 -35.05 -0.47
DAX 12642.65 12662.01 12577.33 12631.72 -9.61 -0.08
為替(ドル/円) 113.28 113.58 112.27 112.51 -0.77 -0.68
WTI先物 46.08 46.74 45.80 46.54 0.46 1.00
金(Gold)先物 1216.40 1232.70 1214.00 1227.50 10.20 0.84
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載