2017-06-26 |
香港/企業動向/非鉄金属 |
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UCルサール、20年までに全電力を水力発電に切り替え
アルミニウム世界大手、UCルサール(
00486)のオレグ・ムカメドシン副最高経営責任者(CEO)はこのほど、2020年までに全てのアルミ精錬工場の電力を水力発電に切り替える方針を明らかにした。現在の電力比率は水力発電が90%、天然ガスと原発が10%。『サウスチャイナ・モーニングポスト』が25日伝えた。
ムカメドシン副CEOはまた、高付加価値製品の比率を昨年の44%から2020年までに55%に引き上げる方針も示した。目標達成に向け、2019年までにさまざまなプロジェクトで1億5000万米ドルを投資する計画。同社は、3Dプリンター向けに高強度のアルミ合金から粉末状のアルミを製造するプロジェクトも進めている。
UCルサールは2016年、中国を拠点とするアルミケーブルメーカーの河北欣意電纜有限公司と折半出資の合弁事業を設立することで合意した。河北欣意電纜の工場を近代化した上で、UCルーサルの特許を使いアルミ・ジリコニウム合金製の耐熱性送電線などの送電ケーブルを製造する。目標年産能力は5万−10万トン。ムカメドシン副CEOは、銅製の送電ケーブルに比べアルミ合金製は軽量で価格も安く、電気伝導の性能も銅製に劣らないとして、中国を手始めにアルミ合金製ケーブルの市場シェアを広げ、さらに東南アジア市場にも手を広げる考え。今年末には中国の工場での事業化試験を完了する。