23日の香港市場は米株続落の流れ引き継ぎ、ひとまず売り先行で始まるか。前日の米株市場でダウ平均は3日続落。原油相場に対する警戒感が根強く引けにかけて売りに押されたほか、大手銀行を対象としたストレステスト(健全性審査)の結果発表を前に様子見ムードが広がった。このほか、香港市場で前日に中国銀行当局が金融機関に対し、海航集団や安邦集団など海外で積極的に買収を進める民営企業の投融資状況とリスクを早期に調査するよう通達したと伝わったことが引き続き投資家心理を弱気に傾け、相場の重しになる可能性がある。
ただ、22日の米国市場でハイテク株の比率が高いナスダック総合が小幅ながら続伸したことや、原油相場が反発に転じたことなどが、香港市場でのIT・ネット関連株やエネルギー資源株の買いを誘い底堅く推移すると予想する。
22日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。中国IT大手のテンセント(
00700)、生保アジア大手のAIAグループ(
01299)、本土保険大手の中国平安保険(
02318)などが香港終値を上回った。半面、欧州金融大手のHSBC(
00005)、中国の通信キャリア大手のチャイナ・モバイル(
00941)、中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)が香港終値を下回って終えた。