16日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反落。終値は前日比0.30%安の3123.17ポイントだった。上海、深セン両市場の売買代金は概算で3632億3900万元。
上海総合指数はおおむねマイナス圏の狭いレンジでもみ合った。大型株を売って値動きが大きい中小株を買う動きが広がり、相場が軟調に推移した。新エネルギー車や治水事業など中国の産業政策を手掛かりに買われていた銘柄に利益確定売りが出た。もっとも、心理的節目の3100ポイントに接近する水準では買い戻しが入り、下値は限られた。序盤には前日売られた金融セクターに買いが入り、小幅ながら指数がプラス圏に浮上する場面があった。米MSCIが来週にA株の新興国株指数への採用を決めるとの期待も、引き続き投資家心理を支えた。セクター別では建設や自動車、港湾・海運などが売られた半面、非鉄金属、電子、軍需関連が買われた。
A株市場では自動車メーカーの上海汽車集団(
600104)や長城汽車(
601633)、インフラ建設の中国交通建設(
601800)、中国電力建設(
601669)が売られ、相場を押し下げた。発電大手の華能国際電力(
600011)、セメントメーカーの安徽コンチセメント(
600585)も安い。金融株は高安まちまち。中国人寿保険(
601628)や中国工商銀行(
601398)が軟調だった半面、中国平安保険(
601318)、中国農業銀行(
601288)が買い戻された。洛陽モリブデン(
603993)が大幅に10営業日続伸。天津創業環保(
600874)は制限値幅の上限(ストップ高)まで買われた。深セン成分指数は0.30%安の10191.24ポイントと反落。家電メーカーの美的集団(
000333)や酒造の江蘇洋河酒廠(
002304)がさえない。
上海B株指数は0.13%安の322.64ポイントと反落。深センB株指数は0.10%高の1118.53ポイントと続伸した。